カエルに憑依された朝

ある朝起きると僕はカエルになっていた。

「ひどいじゃないか・・・ゲロゲロ。お前は中学の時に理科の実験で僕のお腹をさいて解剖しただろ?いくら授業の一環とはいえお腹を割って見たのは許せない。」

「それから、近所の男の子たちが僕のお尻にストローをさして空気を入れてお腹を膨らませたのを黙って見ていただろう?ひどいじゃないか!いくら仲間はずれにされるからって、だめだよ!と言わないのは!おまえは人間じゃないね!」

とぺらぺらしゃべった。

そういえば二日前に私のお客様が可愛い雨蛙のプリントされたエコバッグを持っていてとても心惹かれたのです。

そして2ヶ月前にもカエルの卵の形態についてそのお客様と語りあったり、また、おたまじゃくしの写メが届いてそれについて感動していたりした。

何故かカエルが気になっていたのです。

僕はカエルになってカエルの苦情を言っているのに

本来の僕は人間の体を借りて、カエルの僕にごめんなさい。昔のことはあやまります。子供の頃の話でしょ。だから多めに見てください。とにかくごめんなさい。許してください!とあやまっていたのです。

今頃になってカエルの苦情を聞くとは・・・不思議な朝。

(記:平成18年初夏)