龍を見ていた光子(みつこ)
龍を見ていた。
「そなたがその左手をまだ不本意な仕事に使うのなら、使えないようにポロポロと皮をむき、痛くなり、指紋がとれ、最後は固くなり、使えなくしよう」
「そなたは私の娘なのだから」
「右手で玉ギョクをつかめ!左手は不浄の手、要らぬ・・・右手と同じように使ってはならぬ、だから両手を均等に使う仕事はそなたの使命ではない、いつまでそうしている!よ~く考えるように、ゆめゆめ今までと同じであってはならぬ」
なんのことでしょうか?!
そうだ。
あの日日光の東照宮の陽明門には白龍がいた。
突然その龍が話しかけてきた「よく来た、娘よ 、待っていたぞ」
そして光子の口から出た言葉は「お父さんお母さんとうとう会えたね」だって!
胸が詰まり涙が溢れた。
「私は人間じゃなかったのか?」
「あれはなんだったのか?」
確かにあの日から左手のある指が龍の蛇腹の如くしわになり、そのあと皮がポロポロむけてうすくなり、その後角化した。
これって進行性指掌角化症じゃないの?
職業病でしょう?
ダウジングしてみた。
違うって。
自然治癒でなおるはずってでたんだね。
そして、今日、冒頭の声を聴いた瞬間から光子の左手の指の角化がとれ柔らかくなった。
この不思議を今日は瞑想でゆるりと解決しようとする光子(みつこ)だった。
(光子は仮名)